親なるもの断崖【おすすめ完結漫画】昭和初期の遊郭を描いた衝撃作!

おすすめ!読み出したら止まらない中毒性が高い感動完結漫画!昭和初期、北海道室蘭の幕西遊郭に身売りされた少女達の過酷な運命を描いた衝撃作「親なるもの断崖」(曽根富美子)の感想。このマンガがすごい2016オンナ編・第9位!立ち読み・試し読みもできます。

「親なるもの断崖」ネタバレ・ストーリー

第1部のストーリーを簡単にご紹介しておきます。

※注意! 以下、ネタバレを含みます。


昭和2年4月、青森の貧しい農村の娘、松恵(16歳)、その妹の(11歳)、13歳の武子(13歳)、道子(11歳)の4人は、北海道室蘭の幕西遊郭「富士楼」に売られてくる。

遊郭に着いた4人は「富士楼」の女将・お滝と面会。
松恵の姉妹は「器量良しの姉妹」、そして大人びた印象の武子は「幕西一の芸妓になれる」と太鼓判を押される。
しかし、容姿が劣る道子は「芸妓は無理」と断言され、下働きを命じられる。

その日の夜、女将の独断により年長の松恵は早速客を取る事になったが、
生娘のまま客を取らされた松恵はショックで自殺してしまう。
松恵には言い交わした許婚がいて、遊郭に売られる前にその男の元へ嫁ぐはずだったのだ。

松恵の分も借金を背負ったは「夕湖(ゆうこ)」という源氏名で、11歳で自ら進んで体を売るようになり、人気の女郎となる。

昭和4年2月、半玉としての修行を続けていた武子は、同じ青森出身の船乗りと出会い駆け落ちするも失敗。
武子はその男との間で新しい命を宿していた。
しかし2ヵ月後、女将は赤子を取り上げるとその場で殺害してしまう。
その後も武子は、先輩芸妓からのイジメや厳しい稽古を、持ち前の気の強さで乗り越え、幕西一の人気芸妓になっていく。

一方、下働きとして奮闘していた道子は、女郎になる夢を諦めきれずにいた。
その後、遊郭はずれの格下店に転売され、念願の女郎になった道子
だがそこは「地獄穴」と呼ばれる劣悪な環境で、性病に罹った道子は客を取れなくなり、生きる屍のような有様となっていた。

その頃、は医師の息子で反政府運動に傾倒する青年・中島聡一と恋に落ちていた。
しかし聡一特高に終われる身になって、は彼と逃亡することを決意。
道子も連れ出し、足抜けを図るが、逃亡は失敗に終わる。道子は殺害され、二人の仲は引き裂かれたのだった。
は「富士楼」へ連れ戻され、隠し部屋で質の悪い客を取らされることになった。

月日は経ち、昭和9年8月。は18歳になっていた。
彼女は3年前から、足抜けの際に知り合った日鉄社員・大河内茂世から「妻として」身請けを申し込まれていたが、聡一への想いから決心できずにいる。

8月29日、海軍連合艦隊が室蘭港へ入港し、室蘭の街中がお祭り騒ぎとなっていた。
その日、幕西一の人気芸妓「九条」として有力な旦那・大林を得ていた武子は、「富士楼」を乗っ取る。

一方、花嫁姿のを馬に乗せ、嫁入り道中する茂世はこのお祭り騒ぎを苦々しく見つめ、「鉄は平和産業のためのものだ」とつぶやくのだった...


...以上、情景描写は省き、ストーリーも登場人物もかなり端折りました。

まぁこれだけサクっと読んでも、壮絶な物語であることを感じていただけるでしょう。


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